カテゴリー「書籍・雑誌」の28件の記事

2008年5月31日 (土)

ロードバイクの科学

 ロードバイクの科学
ロードバイクの科学 SJセレクトムック
理屈がわかれば、ロードバイクはさらに面白い! そうだったのか!明解にして実用!

こりゃおもしろいっ!

たとえば、自転車のコーナーリング。
ライディングマニュアル本だと、こうブレーキを掛けて、こう意識をして、こんなラインで曲がるってな話になります。
んが、この本では、自転車は物理的にチカラがタイヤからこう路面に伝わり、そうするとこんなチカラがハンドルに伝わり、でこういうバランスになるから、こんな理屈で曲がってますって感じで、ベクトル図と数式で理屈が並んでいます。
(↑ おお、ワタシがつまんで書くと、ちっとも科学的じゃ無くなるのが、スゴイぞw )
単なる感覚でコーナーリングしていたのが、理屈を知るとほほ~っとなって、うまくなれそうな気がします。(^^;)

数式もいっぱい載ってますが、計算できなくってもフムフムと読めます。
おもしろくって、昨夜斜めに一気読みしてしまいました。 ← 当然数式は読み飛ばし(笑

これ、お勧めです。
ぜひ一家に1冊どうぞ

さて、今度はメモと鉛筆片手に熟読してみましょうか。
そんなことしたら途中で寝ちゃうか...(^^ゞ

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2006年12月15日 (金)

じてんしゃ日記

最近自転車にはまっている、作家の高千穂 遥

じてんしゃ日記
高千穂 遥著 / 一本木 蛮著

先月入手して、ごろ寝をしながら読んでました。
スポーツ自転車に興味があって、ちょっと乗ってみたいなって人には、一本木 蛮女史はいい手引きに。
すっかりはまり込んでいる人は、高千穂 遥氏の行動に「アーあるある」って。

マンガですが、間に挟まれたコラムはかなり濃い内容になってます。

本屋に並んでいたら、パラパラめくってみてください。

-・-・-・-・-・-

氏も疋田メルマガを読んで、事態を憂いています。
 ●疋田智さんの真摯な訴え。

やはり本職の方々は、論旨をまとまるのが上手である。
この問題がよくわかると思ったので、リンクさせていただきました。

(2006.12.16追記)
 ●疋田智さんの真摯な訴え。
にて、引用されている 疋田智氏のメルマガ記事が疋田氏の意向により、よりわかりやすい記事に差し替えられています。

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2005年5月13日 (金)

しゃばけ

しゃばけ
畠中 恵
2004.4 新潮社 

漆黒の闇に包まれた夜、わずかな灯火(ともしび)の影にはなにかが潜んでいるように感じてしまう。
昔の人々は 人知の及ばぬ物の怪と当たり前のように 隣り合わせに過ごしていたのかも知れません。

そんな江戸時代でも この物語の主人公 廻船問屋の若旦那 一太郎は特別な存在だったのです。
すぐに寝込んでしまうほど体の弱い一太郎には、しっかりものの手代が二人 彼の面倒を見るためにと言いながら、まるで監視をするかのようにいつも付き従っています。 が なんと、この佐助と仁吉は、実は妖(あやかし)が人の姿をしているものなのです。
ある夜、手代の目をごまかして外へ出て行った一太郎は人殺しの現場に居合わせてしまいます。 そして事件に巻き込まれた一太郎は、妖たちと事件の解決のために知恵を絞っていくのです...。

妖、殺人と道具立ては おどろおどろしいですが、物語はなぜか ほのぼのとした ちょっと温かな雰囲気につつまれています。
この本を読み終わったときには、心地よい優しい風に包まれたような気分になっていました。
さぁ続編を買わなくちゃ。

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2005年4月10日 (日)

ミッキーマウスの憂鬱

ミッキーマウスの憂鬱
松岡 圭祐〔著〕
新潮社 (2005.03)
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「ここが魔法の世界でないってことがわかったから....、すべてが手作りだってことが理解できたから、僕たちが支えてなきゃいけない。」

バックステージ、クルー、キャスト、Qライン、クラブ33...。
ディズニーフリークでなければなじみのない仕掛けや言葉がこの本には 次々と出てきますが、けっしてディズニーランドの舞台裏の種明かしに焦点があたっているわけではありません。
物語はディズニーランドという舞台を借りることにより、若さを含んだ熱気を帯びた人間の姿を描き出していきます。

主人公は、夢と魔法の王国 ディズニーランドに キャストとして準社員に採用され、素晴らしい仕事が出来るんだと舞い上がってしまいます。
ところが、夢は表の顔 裏の世界は なんら普通の会社と変わらず、ただ ひたすら単調な仕事の繰り返し。
ショーのメンバーはクルーと呼ばれプライドが高く彼らにだけ光が当たります、ワーカー(準社員)とスタッフ(正社員)には埋められない溝と対立があり...。

物語を読み進めるにつれ、主人公の若者特有の青臭さと情熱に登場人物が巻き込まれて一体感が生まれていきます。 と同時に、一緒に 盛り上がっている自分に気がつきます。
「ディズニーなんて」ってあなたも 読んでみませんか、 青春まっただ中の追体験 読後にはちょっと元気とやる気が出てくるかもしれませんよ。

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2005年3月15日 (火)

日本語大シソーラス 類語検索大辞典 その後

以前に紹介した日本語大シソーラス 類語検索大辞典のその後です。

最近 ATOK連想変換辞書「角川類語新辞典 for ATOK」を購入したのですが、これがちょっと使い勝手がよろしくない。

ATOKの性能が悪いとか、角川類語新辞典の内容が悪いとかって言うわけではないのです。
なんというか、電子と紙の メディアの特性とでも言いましょうか...。

通常 検索性は、電子メディアの方がすぐれていると言われています。 国語辞典、英日辞典を調べる作業では、一発検索が可能な電子メディアが圧倒的に有利ですね。 最近では 書籍をわざわざ開くことがだんだんと少なくなってきていますよね。(タダのページもいっぱいあるし。)
ところが、言い換えを模索するとなると、紙メディア方が探しやすいのです。
これは、紙だと 前後とかページとか ぼんやりと全体を視認出来るってことが大きな理由になっているようです。
逆に、電子メディアでは検索性の良さが裏目にでて 絞り込み過ぎてしまい、こう 欲しいものに うまくたどり着けないなぁと 歯がゆく感じてしまうってことでしょうか。

この大辞典は、索引も言葉の分類方法も 紙で見せるってことを かなり考えられています。
ここいらが、使いやすさの秘訣になっているのでしょうね。

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2005年3月11日 (金)

青葉台駅チャリンコ2分

青葉台駅チャリンコ2分
鈴木 カオリ 著
小学館 (2005.03)
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走り出したら 真っ直ぐ走る。
ブレーキなんか かけられない。
行けるとこまでいったら バタリと倒れる。
立ち上がって、方向を変えたら また一直線。
始めて補助なし自転車に乗ったとき、まさにこんな感じではありませんでしたか?

でも、これが人生の話だとしたら...。

酒浸りの大学生が 簡単に単位が貰えるからと 体育の集中講義で乗った自転車にはまります。
はまったからには、フルパワー。女子ロードの トップクラス選手にまでになってしまいます。
ところが練習中の事故で、選手を断念。
今度は自転車雑誌の編集者として 七転八倒。 パワーだけで 前へ前へ。

パワフルさ思いこみの強さならナンバーワン。挫折をしても立ち上がる。
破天荒 痛々しいまでエネルギー満開の 「細腕繁盛記」??

自転車に興味がなくても、ご一読を。
笑って あきれて ハラハラして...、溢れるパワーの お裾分けをもらってください。

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2005年2月20日 (日)

天狗風 霊験お初捕り物控(二)

天狗風 霊験お初捕り物控(二)
宮部 みゆき 著
講談社文庫 (2001.09)
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日本橋通町の岡っ引き 六蔵親分の妹 お初は、不思議な力を持っている。そのおかげで 今までも兄六蔵のお勤めの役に立ってきたのだが、六蔵はいい顔をしない。 なぜなら その力とは この世の物ではない物が 見えてしまう力であるから。

ある日の朝 下駄屋の娘が神隠しにあう。 そしてその後 八百屋の娘も 消えた。
二人が消えたそのときには、一陣の冷たい風が吹き、空は血の色のような赤色に染まっていた。
そしてお初が、消えた娘たちを探すうちに、二つの事件の周りに 同じ黒い影のようなものを見ていた。

前作(震える岩)から引き続きで登場する人物たちは、いよいよもって本作で 生き生き個性を持って動き出します。 飄々とした右京之介は 少し青年らしくなり、でもやはり少し頼りなく、 南町奉行根岸肥前守 は 相変わらずの好々爺で。
そして、今回は「鉄」と「和尚」が登場。 彼らは 事件解決の大きな助けになるのだけど、お初以外とは話すことができない。なぜなら「鉄」も「和尚」も 『人』ではないから...。

このシリーズは、江戸時代に不思議な出来事を書き留めた 「耳袋」がモチーフになっています。
この 「耳袋」にとらわれず、かといって 「耳袋」を壊さず、絶妙の距離を保ったまま宮部ワールドが作られています。
まだまだ「耳袋」にはネタがあります。このシリーズは彼女の中でも異例な仕事らしいのですが、続編が読みたいと望む読者は 私だけではないと思うのですが。

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2004年10月25日 (月)

電車男

電車男
中野 独人 著
新潮社 (2004.10)

友人のBlog記事をきっかけに、この本を読みました。

なんでもあり巨大ネット掲示板 2ch の とあるスレッド(話題別の掲示板)で、ある男が皆に助けを求める書き込みをした。
「めしどこか たのむ 」
彼は 電車の中で酔っぱらいに絡まれた 女性を助けたことから その女性と食事に行くことになったのだった。
しかし、彼は 真性の秋葉オタク系。 生まれてこのかた 女性と食事なんかしたことがなかった。
そこで、彼は ネット仲間に助けを求めるメッセージを出したのだ。
ネット仲間は、彼=電車男に アドバイスし、 電車男は その女性と...。

物語が進むにつれ 自分も一緒になって電車男を応援していることに ふと気がつきます。

なんとも不思議な物語です。
ネット上の 時系列な やりとりが そのまま本になっています。
普通なら この話題になっていたネット上のやりとりをモチーフに 小説の体裁に整え 本として世の中に出てくるものでしょう。
ネタそのものが 本になってしまったことに 驚き、 本にしてしまった編集者にびっくりし敬意を持ったのでした。

と、ここで重大な勘違いに気がつきました。
なんと この本は 2ch の住人が企画を持ち込み 新潮社が ネット上の独特な表現を守るなど各条件をクリアし版権を確保したとのこと。
うーぬ、 編集は何もしていなのかぁ...。
あらためて、「恐るべし ネット文化」と思ってしまいました。

さて、ここでネットに詳しくない方に一つアドバイス。 (詳しい方は 以下は読み飛ばしてください。)

私も生のスレッドは見ていませんが、2ch上の 実際のやりとりは こんなに優しく さわやかではないハズ。
発言番号の飛んでいる部分には、2ch文化とでもいうべき ちょっとすごい発言もあったハズ。
2chに 行ってみたいなと 思っても、本の奥付にある↓
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Aquarius/7075/index.html
にアクセスして、中の注意書きを よく読んでから挑戦してね。


最後に一言:
新潮社さん、奥付にもっときちんと 注意書きをしておこうよ。
この本が売れたら、2chの住人と 本の読者と 両方から 文句いわれても知らないゾ。

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2004年7月 3日 (土)

自転車少年記

自転車少年記
竹内 真 著
新潮社 (2004.05)
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私は、中学高校生のときにロードマンに乗っていた。
私は、中学高校生のときに自転車旅行をしたことがある。
私は、中学高校生のときの初恋のことをいまでも思い出せる。

どれか一つ当てはまる人は、この本を読むべきです。 いや、読みなさい。 読んでください。

久しぶりに、寝る間を惜しんで本を読み切りました。
そしていま ある種の高揚感というか、興奮が冷め切らないまま、このWeblog を書いています。

初めて補助輪を外したときのことを
自転車に乗って、はじめて隣町へと冒険に出かけたときの 高揚感を、
漠然とした未来への夢と何ともいえない不安感とを抱いていた あの日を、
女の子と話すことでもドキドキした あのときを
そう あのときを いまこの本は私に思い出させてくれたのです。

この物語は、私の想い出とは全く異なるシチュエーションであり、物語の中の出来事には 想い出と一致するものは無いのですが、場面場面での主人公の想いが一々あのときの私の想いと一致をするのです。
物語に共感するのでは無く、自身の想い出が物語に触発されてフラッシュバックする そんな感じです。

さて、冒頭の質問に 作者はきっとYesと答えると思います。
そして私は、すべてにYesと答えます。

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2004年5月29日 (土)

御町見役うずら伝右衛門・町あるき

御町見役うずら伝右衛門・町あるき
東郷 隆 (著)
講談社 (2001/03)

御町見役うずら伝右衛門の続編です。
時代は八代将軍吉宗の治世。
尾張藩主 宗春の異母弟であり、お庭番でもある伝右衛門は表向きは、下屋敷の 「うずら小屋」の世話役です。
前作で伝右衛門は 江戸の町歩きをすることができない 宗春のために下屋敷に架空の町並みを再現するのですが、何かと対決をしている、幕府のお庭番と丁々発止とやり合うことと相成ります。

本編は、その後日談として お馴染みになった登場人物たちが、いろいろな事件を解決していく 短編連作の形態になっています。

ぜひ、前編から続けて読んでみてください。

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