ミッキーマウスの憂鬱
ミッキーマウスの憂鬱 松岡 圭祐〔著〕 新潮社 (2005.03) |
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「ここが魔法の世界でないってことがわかったから....、すべてが手作りだってことが理解できたから、僕たちが支えてなきゃいけない。」
バックステージ、クルー、キャスト、Qライン、クラブ33...。
ディズニーフリークでなければなじみのない仕掛けや言葉がこの本には 次々と出てきますが、けっしてディズニーランドの舞台裏の種明かしに焦点があたっているわけではありません。
物語はディズニーランドという舞台を借りることにより、若さを含んだ熱気を帯びた人間の姿を描き出していきます。
主人公は、夢と魔法の王国 ディズニーランドに キャストとして準社員に採用され、素晴らしい仕事が出来るんだと舞い上がってしまいます。
ところが、夢は表の顔 裏の世界は なんら普通の会社と変わらず、ただ ひたすら単調な仕事の繰り返し。
ショーのメンバーはクルーと呼ばれプライドが高く彼らにだけ光が当たります、ワーカー(準社員)とスタッフ(正社員)には埋められない溝と対立があり...。
物語を読み進めるにつれ、主人公の若者特有の青臭さと情熱に登場人物が巻き込まれて一体感が生まれていきます。 と同時に、一緒に 盛り上がっている自分に気がつきます。
「ディズニーなんて」ってあなたも 読んでみませんか、 青春まっただ中の追体験 読後にはちょっと元気とやる気が出てくるかもしれませんよ。
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