自転車ツーキニスト
自転車ツーキニスト 疋田 智 著 光文社知恵の森文庫 2003.6 |
『自転車通勤で行こう』(1999)を加筆し文庫化したものです。
先日読んだ「サドルの上で考えた」が筆者の最新作なら、『自転車通勤で行こう』はデビュー作です。
デビュー作らしく(?)少し青臭い熱意にあふれている感じが、ちょっとこそば痒い気がするのは、筆者と私が同世代ということで、自分を投影してみているからでしょうか。
疋田氏は、子どもの頃自転車がおもちゃだったし、大学の卒業旅行も東京から九州まで自転車で行ってしまったとのこと。作者自身は自分を指して「けっしてサイクリストではなかった」と言っていますが、十分サイクリストであると言えるでしょう。
私も、中学のときに利根川土手の砂利道を片道100km弱、10時間近くかけて犬吠埼まで初日の出を見に行ったし、高校時代には毎朝10kmを自転車で通っていたり、休みには房総半島を泊まりがけで一周したりしました。
男の子のほとんどが「ロードマン」(か、その亜種)に乗っていて、自転車で他の人よりちょっと速くちょっと遠くにまで行くのがカッコよかった、そんな時代だったんじゃないかな。
大学生からは、オートバイや車ばかりで、自転車にはとんと乗らなくなってしまったのですが...。
そんな私ですが、わが家のすぐ側のサイクリングロードを走る自転車が、あまりに気持ちよさそうだったので、ロードレーサーを買ってしまいました。
20年ぶりのスポーツサイクルですが、これがこれがおもしろくてしょうがない。
御同輩よ、(疋田氏のように通勤に使うほどではなくても)もう一度自転車に乗ってみないかい?
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